博多のおいちゃん 研究員 からの投稿

「沖ノ島に嫌われちっち」 釣行記
日付  2006年10月26日
場所  四国 沖ノ島
海況  水温、波ともにちと高し

−ダイワグレマスターズ沖ノ島大会に参加して−
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♪ は〜るばる来たぜ おきのしま〜 ♪
大分の地方都市、佐伯市からぼっこいフェリーに揺られること3時間 四国沖ノ島の渡船基地がある宿毛市片島港に到着したのは夜の11時を回っていた。
そして今回もお世話になったチーム風林火山のメンバーと共にフェリー乗り場の隣接地に 設けられたダイワグレマスの受付会場に到着したのは翌日午前3時前で、五時に出船。 記念のキャップを貰って引いたクジは75番で風林火山の眞規子ママと同じ船でした。
それほど揺れることもなく30分くらいで四国のオナガのメッカ、沖ノ島に到着し瀬上がり開始。 渡船中一番最後のクジを引いてしまったのが幸いして沖ノ島の周辺磯をしっかりと見ることができた。
「ハイ!次は鉄パイプ(チャラン棒)2本持って上がって!」 船長がマイクを通して情け容赦なく瀬上がりをさせていく。
「う ウソだろ〜」渡船は大きくガッチリしているので不安はないが、 釣りをするのも難儀しそうな荒磯が次々と視界に飛び込んでくる迫力には思わずうめき声が出ちまった。 そんな景観の荒磯に選手達は(大会だから女性も関係なく)手馴れた感じでひょうひょうと上がっていく。 正直なところ、釣りを始めて3年足らずの安全第一、お気楽モットーのおっさんが来る場所とちゃうやん。
ビビリながら自分の順番を待っていると船長が、うねりが強くて沖磯はこれ以上、上げる場所がないから 地磯に行くとマイクで告げた。残った釣り人の顔に落胆の色が浮かぶ、反対に、わては喜色顔(わかるよね)。
ラッキーじゃん、足場のいいとこならもっとええなぁ〜と正直思った。で、やはりと言おうか、後で聞いたけど 瀬上がり中に海に滑り落ちて泳いだ人もいたそうな。きょわ〜! もし、こげな滑りやすそうな丸い磯に上げられたら、おいらだって5割の確率で転げ落ちてしまうでぇ。
で、最後に残った二人が地磯に上がったのは6時半、スタートに合わせていそいそと準備に取り掛かる。 相方は地元の人で、地磯にちょっとがっかりしていたが、この磯は沖磯に比べてうねりも風も弱くて、楽チンだ。
風林火山の名手謎カメさんからオナガは出てないからクチブト狙いになるよ、と事前にアドバイスもあり、 オレガ一徹1.2号に道糸1.75号ハリス1.75号、ウキは00ノーガンの全遊動をセットし7時の開始を待つ。 (謎カメさんはハリス1.5号で48.5pを取り込み、大物賞と合わせて見事準優勝しブロック進出)
じゃ そろそろ始めますかと相方に声をかけようとしたら、既に始められていた。(いつもトロイのよ、わし)
マキエはボイルと赤アミ以外は使えないので(出船前にタックルチェックを受けたぞぉ)遠投しにくいから、 相方も回りの磯も瀬際狙いオンリーの様であります、潮はと言えば、複雑で説明できないからパスします。
兎に角、強風にウキは右、マキエは左、道糸はよれ、仕掛けは馴染まず、でも付け餌は取られるて感じです。
釣り始めて1時間を過ぎたあたりから周囲の人の竿が煩雑に曲がりだしたよぉ(ちょっと焦る) しかしサンノジやブダイが殆どみたい、「くそーっ」とか「ちくしょ〜」の叫び声やジェスチャーで何となくわかっちまう。
でも、ここのエサトリはでかいよ、スズメダイだって20p近くあるからマジびっくりです(塩焼きで食いたかった)。
陽が昇り、海面下の様子が見えてくると、話には聞いてましたがこんな地磯にもいましたなぁ〜でかいのが!。 こやつら、ゆったりと安全な沈み瀬から出てきちゃ、マキエを食い、反転して引っ込んでいきます。 しかも、どんなにマキエしてもオーバーハングの上には決して浮いてこないのよ。賢い!。そら生き残るわい。
だってさ沈み瀬周りの傍なら万が一、鈎つきボイルを食っても,やつらなら悠然とブチ切っていけるでしょ。 こっちだって前述の細仕掛けなんで、そんな化け物なんかイ・ラ・ナ・イっ!できるだけ足元を避けてさ、ちょっとだけ 、遠投するんだけど、なんでか潮が当て潮気味なんだす、つまりそのヤヤコシイ奴らがいる場所に流れていくわけ。
「そっちは 止めれ〜 マズイってば」とぼやきながら、なんとかその沈み瀬から離そうと努力してたら、ハイ来ました。 ギューーーーーーン!!ブチッ!。
更に遠投しても、ジワーっと背際に寄ってきます、で又もや、、ドスンッ! ブチッ!!。
もう 堪忍してくでぇ〜、でもブチッ!! いらんちゅーの!と叫んでもブチッ!
ううっ好きにせ〜や、と開き直ってもブチッ!。
もぉ〜ッ!ここはエサトリも本命らしき当たりも、わての腕じゃ取り込めんやん(泣)。 (回収のとき、近くの地磯に上がった方もハリス3.5まで上げても無駄やったと嘆いてました)
前半終了間際、相方の人と相談すると「本音でここイヤです、きっぱり瀬替したいですっ」と言わっしゃる。 で10時の交代時間にとっとと瀬替りして上がったのが沖磯の「クワンバエ」ってとこなんです。クワンバエ?。 う〜ん、名前聞いた途端、終わったかも〜と思ったけど、気とタックルを取り直して再チャレンジ。
強風に負けない、ポッキンしない、インターラインの竿を出し道糸も2.5号、ハリスも3号にチェンジ。
ヨッシャ−!!と 気合いを入れた後半15分過ぎ、真横から突然うねりが磯に駆け上がってきた。 「わっ!!」と叫んで太ももまで押し寄せたこのうねりに足を踏ん張って耐えたのはいいけれど、 タモや買ったばかりのリール、マキエバッカンと付け餌が、押さえる間もなく全部流されちまった。 「あ〜あ」 沖にプカプカ流されていくバッカンや波間に叩きつけられ沈んでいくタモを見て溜め息がでた。
うねりの被害に合わなかった相方の人が「ボクの餌を少しですが使って下さい」と話しかけてきた。 「ありがとうございます、でも沖ノ島になんか嫌われたみたいですから、おいちゃんこれで終わりにします」 と言って納竿することにした。
つーか、その申し入れだけで充分嬉しかったし、彼の折角のチャンスを邪魔したくなかったわけで。 途中リタイアしても晴天温暖な絶好の釣り日和には変わりはなく、ここはホント綺麗な海ですなぁ。
それからは連絡してきてもらった渡船に乗って浮いているバッカンを回収したり、磯の上でフテ寝して過ごしました。 でも寝てる間に渡船屋さんがダイバー連れてきて、潜ってタモを回収してくれたのにはびっくり。ありがとう〜。
ただ波の力は凄くてねぇ、回収されたタモはボロボロでありました、お高いタモじゃなくてほんに良かった。
港に戻り、真紀子ママやあかねちゃん達と肩のゼッケンを外して(つまり規程サイズなしってことね) これでダイワグレマスターズ四国沖ノ島大会、一件落着ぅ〜!って思ってたら、謎カメパパが戻ってこない。 あれ?って見ているとパパさんだけ検量にだしてスタスタとお立ち台に上がっていくじゃないですか。
ほぉ〜っ、あの宮崎の北浦で甲斐孝光さん主催のプチトーナメントで8pのコッパに泣いた、 メジナ研究所の所長や副所長とも仲が良い風林火山チームのパパさんがですよ(回りくどくてすんまそん)。
堂々48.5センチの大物賞をゲットして準優勝、次のブロック大会に進出しちゃったではありませんか。
この大会リミットの5尾を釣り上げたのは160余名でたった一人ってくらい厳しい釣況だったからねぇ。 そんななか、仲間が表彰されるってなかなかいいもんです。どうですいい顔してるでしょ!いよっ晴れ姿!
ま、こんな感じで今回の釣行記はおしまいです、でも四国の宇和海の魚影は半端じゃないですよ〜。 皆さまも、機会があれば沖ノ島のあの荒磯の景観と、巨グレを楽しみに遊びにいかれては、、、ほならまたね。
「沖ノ島なんて 嫌いだぬっ」                             −by博多のおいちゃん−

※写真は風林火山のあかねちゃんから借用しました